学際教育機構フロントライン

新キャンパスの“学び”について

学際教育機構

学際教育機構は、2006年の4月から始まった防災・社会貢献ユニットと、今年2007年の4月から始まったスポーツマネジメントユニットから構成されています。スポーツマネジメントユニットは、将来も継続的にスポーツ競技に関わっていきたい学生のためのアスリートコースとスポーツ企業や各種スポーツ・プログラムの運営に関心の高い学生を対象にしたマネジメントコースに分かれ、こちらは有瀬キャンパスでの履修となります。

ポートアイランドキャンパスで学ぶのは、防災・社会貢献ユニットになります。地域コミュニティーやNGO・NPOといった各種地域団体などと協力関係を築きながら、社会参加型の教育を実施するユニットの特徴を生かすには、都市部に位置するポートアイランドキャンパスの立地条件の良さは、アクセスしやすいことや各団体との連携を取りやすい点などが大きなアドバンテージとなっています。

そうした好条件のもと、既にさまざまな試みが行われています。救急救命士の資格を取得した学生を地域の中学校や高等学校にインストラクターとして派遣するというプログラムが始動し、派遣の要請が相次ぐまでになっています。また、小学校などでの防災教育を推進するための教材開発を進めたり、イラクでボランティア活動を行っていたNGO団体の代表に、帰国直後にキャンパスに寄っていただき講演を開催するなど、さまざまな活動を積極的に行った結果、着実な成果を上げつつあります。

学生と教員が一緒になって学ぶ―
大学教育をリードする大いなる実験に挑戦中


佐藤 雅美 機関長
(法学部教授)
佐藤 雅美 機関長 (法学部教授)

学際教育機構の、ポートアイランドキャンパスを中心に展開される防災・社会貢献ユニットは、本学が阪神・淡路大震災の震源地にもっとも近い総合大学として、災害を重く受け止め、何か地域社会に貢献できないかということから始まったプロジェクトです。当然のことながら、学内だけではなく学外にもフィールドをおく活動、あるいは学外とコラボレーションした科目がユニットの中心となります。そういう意味では、ポートアイランドキャンパスはユニットの拠点としては最適の場所なのではないでしょうか。

防災フォーラム「地域とともに生きる―防災に強いまちの創生―」

すでに防災・社会貢献ユニットでは、昨年から新キャンパスの開設を見越してポートアイランドの自治会との連携などを図っています。今後も、周辺住民の方々だけでなく広く一般市民との交流を図れるような講演やイベントを積極的に開催したいと考えています。

その一環として、早速5月27日(日)にポートアイランドキャンパスB号館で「地域とともに生きる―災害に強いまちの創生―」と題した防災フォーラムを開催し、学外からも講師やパネリストを迎え、シンポジウムを行う予定です。秋には社会貢献シンポジウムの開催が計画されるなど、こうした一般市民参加型のフォーラムや講演会を今後も実施していきたいと考えています。

そういう意味でも、このユニットに参加する学生には自ら積極的に外の世界に出て行く姿勢や、何かを学び取ろうとする強い意志やリーダーシップが求められます。ユニットで総合的な“人間力”を磨いて、将来的には、NGOや自治体、警察、消防、警備会社などで専門知識を生かし、危機管理意識や社会に貢献する意識の高い人材に育ってほしいものです。

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