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学部長からのメッセージ

建学の精神「個性尊重」をリハビリテーションの立場から考える

学部長 中川 昭夫

30年から40年ぐらい前に、標準的な日本人とはどのような人か、という議論がありました。その頃は、統計的に平均を求め、その人たちを対象に社会を形作っていけば、皆が幸せになれるという考え方がありました。しかし、一人ひとりの立場に立って考えれば、各個人が様々な特性や個性を持っているのは明らかです。

この特性や個性の中には、身体的や精神的な活動制限、あるいは、社会活動に参加することが難しい場合も含まれます。さらには、どのような人でも高齢になり、身体的、精神的、社会的、あるいは、家庭内でも様々な問題を抱えるようになるのは避けられません。各個人それぞれが幸せを追求するためには、自分自身の努力だけでは実現できない場合が多く、個人レベルや社会レベルでの支援が必要になってきます。

そのような人たちを支援するための専門職を養成するのが、総合リハビリテーション学部の第一の目的だと考えています。このような医療的、あるいは、福祉的な支援を行うためには、様々な講義を受け、実習を行わなければならないのは当然ですが、それと同時に、人々の生活を知り、生きるということはどのようなことなのかということを探求することが必要だと思います。この探求の旅は、大学の4年間で完結するものではなく、生涯にわたって勉強しなければなりません。

本学部では、その基礎を学び、国家資格試験に合格して、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、あるいは、精神保健福祉士などの専門職として、社会で支援を必要とする人々を支えるための準備を行います。国家資格取得をめざさない場合でも、同様の考え方で福祉を学ぶことが必要と考えます。もちろん、これらの支援は本学部に設置された職種だけで完結できるものではありません。それ以外の職種を含む各種の専門職と対象者、その家族等がチームを組んで課題を解決するチームアプローチが必要であり、学部の枠を超えた多職種連携教育についても学びます。さらに、これらのことをさらに深く学ぶために、大学院修士課程と博士後期課程も準備し、高度専門職者及び研究・教育者を養成しています。

医療的、福祉的な支援を必要とする方々の状況を受け止め、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、あるいは、精神保健福祉士などの専門職になることをめざして意欲的に挑戦したいと願う、たくましくかつ思いやりのある皆さんを心より歓迎します。

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