神戸学院大学

東日本大震災等の被災地支援活動

10月7日〜10月10日 学生ボランティア派遣 報告書

標記の件、下記のとおり報告いたします。

プログラム名 宮城県災害支援学生ボランティアバス(大学主催)
日程 2011年10月7日(金)~10月10日(月・祝) 3泊4日(2泊は車中泊)

行程・内容

10月7日(金)(KAC:神戸学院大学有瀬キャンパス)

16:45 KAC 15号館151K教室集合、事前研修会
18:00 KAC 15号館前にバス到着、備品等積み込み
18:30 KAC 出発。バスにて宮城県へ。途中SAにて2,3時間おきに休憩
―バス車中泊―

10月8日(土)

09:30 仮設住宅近くのミニストップ駐車場(打合せ)
※開成ささえあい拠点センターにて仮設住宅集会所の鍵を預かる
10:00 石巻市の仮設住宅(南境団地:250戸)で活動
・第2、第4、第5集会所にて3斑に分かれて活動
活動内容:①暮らしのアイディア交換会、②プチ編み物会、③生活マップ予備調査、④ぬりえ、⑤ほっとサロン(茶話会)、⑥(第4集会所のみ)壁修復
12:00 昼食休憩
16:00 活動終了、後片付け ※仮設住宅集会所の鍵を返却
(途中、30分程度、沿岸部を視察=日和山山頂から沿岸部を視察)
17:30 道の駅上品の郷にて入浴
19:00 民宿ドライブイン旭山(宮城県石巻市北村字幕ケ崎二3-1)
―就寝前に、活動のふりかえりと翌日の打合せ―

10月9日(日)

07:00 宿泊施設出発
09:30 名取市仮設住宅(箱塚屋敷:165世帯、430人、倉田字箱塚屋敷)で活動
・バスはダルマ薬局手倉田店の駐車場に駐車
活動内容:①緑のカーテン取り外し、②支援物資配布、③共用ベンチのメンテナンス、④ぬりえ、⑤ほっとサロン(茶話会)
12:00 昼食休憩
16:00 活動終了、後片付け。備品はダルマ薬局脇に集めておく
17:00 現地の銭湯で入浴 ※タクシーで移動
・スーパー銭湯極楽湯 名取店(名取市田高字原463、TEL022-383-1126)
19:00 銭湯を出発(バスはこの時間に合わせて、駐車場で待機)
19:30 名取市仮設住宅で備品積み込み、神戸へ。途中SAにて2,3時間おきに休憩
―バス車中泊―

10月10日(月・祝)

8:30 KAC帰着 学生、備品等のおろし
9:00 事後研修会(15号館151L教室)
10:00頃 解散

参加者

学生13名 一般申込み4名、ボランティア団体2名、社会リハビリテーション学科2名、学際教育機構防災・社会貢献ユニット生5名
引率者3名 田中康介(経営学部 教授、学生支援センター 所長)結城大介(管財事務グループ 職員)守田敦子(心理臨床カウンセリングセンター)※引率補助
現地派遣者1名 四宮千佳子(TKK学び合い連携センター スタッフ)

活動詳細

10月7日(金)事前研修会

  • ガイドブックに沿って、活動や被災地での心構え、活動の注意点、具体的な活動の情報提供
  • 現地派遣者からの仮設住宅や集会場(活動拠点)の情報提供
  • V-TOP(引き継ぎを行う学生グループ)の活動の紹介
  • チームワークづくりについては、自己紹介(参加動機、今の気持ちを含め)のあと、リーダー1名、サブリーダー2名を選任。また現地でのグループ行動のために、班分けを行った
  • 事前研修後、備品の点検、バスへの積み込みを学生、引率者の協働で実施

10月8日(土)石巻市仮設住宅 南境団地にて

  • 約250世帯、約460名の方が居住されている
  • 集団移転ではなく、様々な地域から集まってできた団地。自治会はまだない
  • 第2、4、5団地に集会所があり、3箇所にて活動(暮らしのアイディア交換会、プチ編み物会、生活マップ予備調査、ぬりえ、ほっとサロン(茶話会)、(第4集会所のみ)壁修復)を行った

暮らしのアイディア交換会、プチ編み物会、ほっとサロン(茶話会)

  • 仮設の暮らしの中で、各々が工夫しているところを共有しあう機会を作った。また、新潟大学制作「仮設のトリセツ」(http://kasetsukaizou.jimdo.com/)を印刷して参照した
  • 次回のバスでは「編み物教室」を実施したいという学生企画がある。住民の方に講師になっていただき、住民間の交流の場にしたいという思いがある。今回は講師探しのため、少量の毛糸やカギ針、テキストなどをお持ちした。とても好評で、次回はそれぞれの集会所で教室が開催できる見込み
  • 上述の活動をしながら、お茶・コーヒー・紅茶・お菓子などを楽しんだ

ぬりえ

  • 前回の活動時、子どもたちから「ぬりえがしたい」との要望あり
  • 筑波大学の学生が中心となって、ぬりえデザイン画を募集・デザインし、企業と協力して印刷し、被災地へ送る活動「ぬりえ日本」を実施している(http://www.nurie-nippon.jp/
  • 「ぬりえ日本」から原画を寄付いただき、実施した。子どもだけではなく大人も楽しむことができた

(ご本人より許可を得て写真を掲載しています)

生活マップ制作ワークショップ事前調査

  • 南境地区には仮設住宅が第1~6団地まであるが、立地が大変分かりづらい。集会所は、第2・4・5のみに設置されている
  • どこが第何団地なのかが分からないため、イベントチラシに「第4団地集会所にて実施」と記載があっても、行くことができないという事態が発生している
  • そこで生活に必要な情報も掲載した、分かりやすい地図を作ることを企画している。仮設住民の方や周辺にお住まいの方とともに学生がワークショップ形式で制作したい
  • 今回は、地図に必要な情報をヒアリングした。郵便局、ポスト、銀行、ATM、バス停、公衆電話などが挙げられた

(第4集会所のみ)壁修復

  • 9月10日(土)活動時に、集会所屋内の壁を破損してしまったため、修復作業を行った

活動終了後の振り返り

  • リーダー・サブリーダー・引率で、翌日活動内容について打ち合わせをし、方針を確定した
  • リーダー会議終了後、全員で初日の振り返りを行った。活動内容ごとに班に分かれ、活動内容の共有、気づき・感想、被災者の方から聞いたこと、困ったこと、明日への抱負などを共有した
  • 翌日活動のグループ分け、段取り確認を行った

10月9日(日)名取市仮設住宅 箱塚屋敷団地にて

  • 165世帯、約430名の方が居住されている
  • 集団移転ではなく、様々な地域から集まってできた団地。自治があり、集会所も活発に活用されている
  • 活動内容としては、名取市役所からの要望に基づき、緑のカーテン取り外しを行った。また、支援物資(カップラーメン)の配布、夏に制作した共用ベンチのメンテナンス、ぬりえ・編み物、ほっとサロン(茶話会)を実施した
  • 東北福祉大学生4名、法政大学生1名も協働した

緑のカーテン取り外し

  • 緑のカーテンとは、植物を建築物の外側に生育させることにより日よけをし、室内の温度上昇抑制を図る省エネルギー手法のこと。他NPOが夏に取り付けた
  • 名取市役所からの依頼に基づき、取り外す活動を実施した
  • 事前に取り外すか否かの要望調査をアンケート形式で実施済み。当該リストに基づき、作業を実施した
  • 来年度は各戸要望調査をしたうえで取り付ける予定とのこと(名取市より聞き取り)

支援物資配布

  • カップラーメンの配布(各世帯1ダースずつ)
  • 腰や足が悪い方もいらっしゃるため、学生が配布を担当した

共用ベンチのメンテナンス

  • 夏休みに本学学生が制作した12台のベンチのメンテナンスを実施した
  • ねじが緩んだものなどの調整を行った

ぬりえ、編み物、ほっとサロン(茶話会)

  • ぬりえ、編み物をしながらお茶・コーヒー・紅茶・お菓子を楽しんだ

(ご本人より許可を得て写真を掲載しています)

活動終了後の振り返り

  • 神戸へ向かう道中、サービスエリアにおいて、最終日の振り返りを行った。活動内容ごとに班に分かれ、活動内容の共有、気づき・感想、被災者の方から聞いたこと、困ったことを共有した

10月10日(月・祝)事後研修会、活動振り返り

参加学生ひとりひとりから感じたこと、意見等を言葉にしてもらった。以下は学生コメントの抜粋である

  • 今回初めて行ったが、テレビで見るのとは全然違った。石巻で厳しい意見をもらった。テレビではどんどん被災地のニュースが減っていっているが、復興はまだまだだと思った。心のケアが必要だ。自分が経験してきた被災地のことを全国に発信していきたい
  • 大学生の間にしかできないことをしたいと思って参加した。話をたくさん聞いて泣きそうになった。でも、泣いていいのかわからなかったので耐えた。メディアでは伝わりきらないことを知ることができた
  • 帰りのバスのなかで現地の夢を見るくらい衝撃的な経験だった。神戸で自分にしかできないことを見つけてやっていきたい。震災のことを忘れないように、この体験を広めていきたい
  • 今回2回目だった。石巻では前回より人が集まったと感じた。「被災を言い訳にしない」という張り紙が心に残った。名取で「学生のやり方がイヤ」と言われた(“教えてください”というやり方は住民に負担を掛ける。毎回違う学生が来るとなじめない、名前が覚えられない、さびしい、など)。ボランティア行く学生も、現地の住民の方も、誰もが受け入れやすくて入りやすい雰囲気にしたい
  • 笑顔になってもらったことが嬉しい。また参加したいと思った
  • 半年前に行ったときに「復興は現地の人が行うもの。ボランティアは、その復興のための元気や活気を与えることが仕事」だと言われた。阪神淡路大震災の経験から、今の東日本大震災にボランティアの輪がつながっているように、このあともつなげていきたい
  • 前回5月に行ったときは、震災直後ということで現地の人もすごく気が立っていた。しかし今回はだいぶ落ち着いていて、当時のことを辛いことも含めて色々たくさん話が聞けた。良い経験になった
  • 前回5月末に行ったときに現地を視察した。そのときはガレキとかひどくて通れないところもたくさんあった。今回同じ場所をバスで通ったが、すんなり通れた。石巻でお話しているときに、笑顔で「過去を振り返っていてもしかたない。これからをどう生きていくか考えなきゃ」と言われ、その言葉に胸が熱くなった。茶話会はコミュニティづくりのいいきっかけになる。参加者のなかに、ボランティアに関しての知識やノウハウの差がある。まったく勉強していない人は、どう話していいのかプレッシャーを感じながら活動している。プレッシャーを感じながらのボランティアは苦痛。被災者とのコミュニケーションのとり方など、事前研修にて行うとよいかもしれない
  • 正直、行くのは怖かった。でも実際行ってみて、また次も行きたいと思った
  • 初めての参加だった。現地の人が積極的で元気をもらった。「ありがとう」と言ってもらえて嬉しかった。ボランティアの活動を現地の人に理解してもらって、感謝してもらえるような活動にしたいと思った
  • 前回8月22日バスに参加した。1ヶ月ちょっとしか経っていないのに変化が感じられた。雑草が伸びたなと思った。景色もだけど、ニーズにも変化を感じた。その変化に合わせた活動をしていきたい。今回みんなにとても迷惑をかけてしまった。相手の気持ちを考えられるように頑張ろうと思った
  • テレビでは客観的にしか感じられないことを、実際に行って、自分の目で見て聞いて主観的に感じることができた。すごく実感した。タクシーの運転手さんに話をきくことができた。「言い方悪いけど、所詮ボランティア。僕たちの気持ちは実際に経験した人にしかわからない」と言われて、そうだな…と思った。まちの張り紙も心に残った。自分の経験してきたことを大切にしていきたい
  • 言ってはいけないことなどがあるし、どう話せばいいのかわからなくて不安だった。仮設のなかでチームワークができていると感じた。私たちを気遣ってくれて、それに甘えてしまった。だけど、甘えてほしかった。もっと平等な立場で接したい。仮設の中で工夫点とかあって学ぶことが多かった。続けていきたいと思った

(引率)

  • ボランティア活動の質が変化してきている。具体的な活動が減って、ボランティアのやりがいも少なくなっている。茶話会ではヘビーな話を長く聞くことになってフラフラになった。工夫する必要がある
  • 以下、現地で被災者から聴いた話だが、これまで様々な人(ボランティア等)が来て、「何か要望はないか?何でも言ってほしい」という事を、人は違っても同じ事を訊かれ、自分(被災者)達も同じような答えをして来た、しかし、それらの要望が実現した試しが無いし、自分達の言った事が、その後どこでどうなっているのか、今後どうなるのか判らない、という声があった。この事に関し学生等にも、被災者の声を聴きっ放し、自分達も言いっ放しにするのではなく、要望等に対しては或る程度、実行・実現を念頭に置いて、活動や提案を行っていくべき、と提言した

以上